全自動ドローンの安全運用を支える!Atlas®GCSのジオフェンス機能とは
ドローンの活用シーンが広がる今、運用時の安全確保はますます重要なテーマになっています。特に、Atlas®PROのような全自動ドローンは、人による操作を最小限に抑える分、より高度な安全対策が必要となります。
本記事では、Atlas®PRO専用のアプリケーションAtlas® Appのもつ『ジオフェンス機能』に焦点を当て、その仕組みやメリット、実際のGCS画面を用いた設定方法を詳しくご紹介いたします!
ジオフェンス機能(飛行可能空域)
ジオフェンスとは、「Geo(地理)」と「Fence(柵)」を組み合わせた言葉で、地図上に仮想の境界線を設定する技術です。
身近なところでは、スマートフォンなどのデバイスが特定のエリアに出入りした時に、通知やアクションを行うために用いられています。Atlas®PROの場合、専用アプリと連携することで、事前に設定された境界線の外にドローンが飛行しないように制限することができます。
ジオフェンス機能のメリット
ジオフェンス機能は、ドローン操縦の安全性向上に大きく貢献します。大きく2つのメリットがあります。
1.安全性の向上
ドローンが飛行してはいけないエリアを設定できるため、事故やトラブルを未然に防ぐことができます。例えば、人口密集地や重要なインフラ施設、航空機の航路などへの進入を防ぐことができます。
2. 操縦者の負担軽減
ジオフェンスは、操縦者がうっかり禁止区域に侵入することを防ぐ「安全ネット」の役割を果たします。飛行ルートや周辺環境に気を配る負担を軽減し、より安全にドローンを運用できます。
Atlas®PRO(ドローン)との連携
Atlas®PRO専用アプリを使うと以下の動作が自動で行われます。
1. 自律ホバリング:フリーフライトモード中にジオフェンスの境界線に到達すると、機体はその場でホバリングします。これにより、ドローンが境界線を越えるのを防ぎます。
2. ウェイポイント制限:ジオフェンスの外にウェイポイントを作成しようとすると、画面上に警告が表示されます。ミッションはジオフェンスの境界線の中に作成する必要があります。
3.離陸制限:すでにミッションを作成している場合であっても、ジオフェンスを有効にしてその外にウェイポイントがある場合は離陸できません。これにより、誤って禁止区域に飛行するリスクを回避します。
【実際画像】ジオフェンスの設定方法
それでは、実際のAltas®PRO専用アプリの画像を用いて設定方法をご紹介します。
アプリで設定できるジオフェンスは「半径」と「多角形」の2種類です。
●半径:離陸地点を中心に円を作り、機体が飛べる場所を制限します。
▲GCS画面:赤丸が半径のジオフェンス
[飛行可能領域]のメニューから[半径]を選んで[設定]を押します。
ジオフェンスの半径は10 mから10 kmまで設定できます。半径の大きさはスライダーを直感的に動かして調整できます。
●多角形:任意の形でジオフェンスを作成できます。
▲GCS画面:赤い四角が多角形のジオフェンス
[飛行可能領域]のメニューから[多角形]を選んで[設定]を押します。
ジオフェンスの消去、頂点の追加・編集、座標の確認も画面タップで簡単に行えるので、複雑な地形に沿った形のジオフェンスも作成できます。
▲GCS画面:多角形のジオフェンス編集モード(青い多角形を任意の形に編集可能)
まとめ
ジオフェンス機能は、ドローン飛行における「見えない安全柵」として、操縦者とその周囲の安全を守る重要な役割を果たします。Atlas®PRO専用アプリを使えば誰でも簡単にジオフェンスを設定できます。
Atlas®PROの安全機能はこれだけではありません。引き続きご紹介いたしますので、どうぞお楽しみに!